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ピットクルー ブログ 2

堺市で輸入車専門 車両販売、整備・修理、鈑金・塗装、カスタム

マクラーレン 720S  再考  

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マクラーレン 720S

720馬力スポーツなので、720Sですね

マクラーレンとは、元々、50年以上前より、F1マシンを製造する会社です。
F1コンストラクター(マシン製造者)の多くは、エンジンを大手自動車メーカーより供給され、空力開発に大半のコストをかけ、カーボンモノコックフレームやサスペンション等、シャーシを製造し、F1参戦します。

市販車としては、
1991年「マクラーレンF1」デビュー、3人乗りでBMW製V12エンジン
2003年「メルセデスベンツSLRマクラーレン」、

そして、マクラーレンが市販車として、本格参入した1号車の、
2011年「MP4-12C」がデビュー、
2014年「650S」

650Sから720Sへ、新しいカーボンモノセルフレームや新型エンジン等、フルモデルチェンジし一新され、
2017年「720S」がデビューしました。








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サイドビューでは、650Sまであった、大きなサイドインテークが無くなっています。
また、カーボンモノセルキャビンは、バスタブ型からモノゲージ型に、改新されています。
それにより、カーボンモノセルは、フロントピラーからルーフセンターピラー、リヤピラーまでつながり、
特徴的な上に上がるドアは、ルーフより大きく開く形に変更されました。


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↑ミッドシップエンジン車は、冷却が大事ですが、ラジエター冷却用の、大きなサイドインテークは、ドアの内側に変更されています。
ドアミラー、空力的になるべくボディーから離したほうがいいので、ステーを長めに取っています。

720Sで、デザイン上の特徴になっているLEDヘッドライト、その奥は冷却用インテークがあります。


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↑ドア前方にも空力デザイン、
これは、フロントフェンダー内の熱い空気を、効率よく排出するためだと思います。



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リヤビューも、一目でマクラーレンだとわかるデザイン。
リヤガラスには、細い2本ずつのピラーがあり、ミッドシップエンジン車なのに、抜群の視界が確保されています。
大きな面積の可動式のリヤスポイラー、油圧で柱が立ち上がります。







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それでは、分解して、検証してみましょう。






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リヤバンパーと可動式リヤスポイラーを取外した状態
エンジンフードが無いため、整備性は悪いです。

リヤフェンダー上の黒いカーボンインテークは、エンジンへの吸気用
ここからフレッシュエアを吸い込み、カーボンエアクリーナーボックスを通り、Uターンして、エンジン両サイドのターボへ吸引されます。

油圧で可動するリヤスポイラーの柱が見えます、リヤスポイラーは上がり、角度も変化します。
トレンドの、リヤディフェーザーのデザイン重視の為、マフラー出口も高い位置です




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↑整備する際は、リヤフェンダーを取り外す必要があります。

鶴の首のように立ち上がったダクトは、後ろのエアクリーナーボックスからターボへつながる、吸気用ダクト
その上のアルミ製四角い箱は、空冷式インタークーラー

側面斜めに付いている大きな物体は、エンジン冷却用ラジエター



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切り替え式のリヤサイレンサー、高い位置に付いています。





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マクラーレンの特徴ともいえる、前後左右を油圧ホースでつないでいる、アクティブサスペンション
可動式リヤスポイラーの柱用、油圧シリンダーも見えます。

カーボンキャビンに取り付けられたアルミフレームの、サスペンション取り付け部はアルミ鋳物ブロックです





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エンジン下部、もちろんドライサンプで、一番重たいクランクシャフトをなるべく低い位置のレイアウトされています。

前方から撮っているアングルですが、エンジン左(写真向かって右)には、ウォーターポンプとエアコンコンプレッサー、エンジン右にはオイルポンプとオルタネーターがあり、ベルトはありません。





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エンジンは、室内後方より見ることが出来ます。







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次に、アンダーシャーシデザインを見てみましょう。
(F1コンストラクターは、コースアウトして、レッカーで吊られてアンダーシャーシを見られるのが嫌なようです)

とりあえず、エンジンやマフラーの凸凹もなく、フルフラットですね






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左フロントタイヤ部前方より、
いくつかの整流板がついています
ロアアームに付いているものは、ブレーキ冷却用

あとの2つのエアロパーツは、フロントから入ってきた空気を、フロントタイヤ後ろの両サイドに排出することにより、ホィールベース間フロアの気圧が引くくなり、ダウンフォースを稼ぐ方法



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左リヤタイヤ前方より
リヤブレーキり冷却用ダクトが見えます

ディフェーザーへ導く、リブが気になります




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真後ろからのアンダーシャーシー、
ディーフェーザーデザインやマフラー出口の位置が確認できます。
ここから見ると、マフラーの下に、ミッションがあるのがわかります。




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ディーフェーザーのせり上がり具合、角度が確認できます

その上の隙間からは、エンジンルーム内の熱気を排出する構造になっています。
車両の真後ろは、渦巻きやすく気圧が低くなりやすいので、両サイドから入った空気がラジエターを冷やし、効率よく排出する必要があります。


ひとつひとつに、理由があるデザイン面白いですね、機能美を感じます。







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category: マクラーレン

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ローダウン後の、4輪ホィールアライメントの重要性  

ローダウン後の、4輪ホィールアライメントの重要性! 

弊社は、昔からローダウン(車高ダウン)、カスタムのご依頼が多くあります。

確かに、新車から、純正の車高は、いろんな使用環境や使用者がおられるので、許容範囲を多く取っていて、
若干高く見える事が多いですね

今回の車両も、ローダウンのご依頼から、前後-25mmのダウンを施工しました。
毎回、ローダウンの見積り時に、必ず4輪ホィールアライメントの重要性を説明して、お勧めしているのですが、
今回は、保留となっていました。

エアサス等は、簡単にローダウンできるのですが、ローダウンしてアライメント調整をしていないケースも多いのではないでしょうか?



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↑左右リヤタイヤが、極端な内減りになって、パンクしました。
フロントタイヤは、若干外側が荒れています。



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↑早速、4輪タイヤ交換してから、試運転後、
4輪ホィールアライメントを、測定・調整をしました。





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↑今回のアライメントデーター表です。
調整前
リヤは、トーアウトになっています、トーアウトはNGです
車高ダウンして、ネガティブキャンバーになり、さらにトーアウトですから、タイヤの内側を擦りつけて走っている状態でした。

フロントは、トーインがきつめでした、

タイヤの減り具合をみて、予想通りの数値でした。






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↑調整前の、イメージ図です。
リヤは、キャンバーがハの字で、トーアウトですから、このまま前に走ると、走行抵抗により、内側が引きずるのがイメージできます。





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↑調整後の、イメージ図です。
アライメントテスターのソフトの具合で、タイヤのトーが真っすぐ見えますが、
これは、基準値がセンターに表示するようになっている為で、実際は、トーインになっています。

この車両の場合、リヤは、基本的にキャンバー調整は無く、トーのみの調整になります
ローダウンしているので、どうしてもキャンバーは許容範囲を超えてネガティブのままになってしまうので、
トーは基準値より、若干きつめにインにしています。

フロントは、調整前よりトーインを緩くしています。
左フロントのキャンバーが寝ているように見えるのは、日本で真っすぐ走る為で、調整前に必ず試運転して、真っすぐ走るか確認しています。
真っすぐしている場合、あえて、左右フロントのキャンバーの調整はしていません。




このように、車高をローダウンすると、アライメントが変わります。
前後のキャンバーがネガティブ(ハの字)になるのは、もちろんですが、
ローダウンすると、必ず前後のトーも変化します

ちなみに、リヤがトーアウトではコーナーでスピンしやすくなります、
(ドリフト競技しているような車両は、リヤを極端なトーアウトにします)

ローダウンする以上は、前後ともメーカーの基準値許容範囲は超えてネガティブキャンバーになりますので、
アライメント調整をしても、タイヤの内減りはしやすくなりますが、
今回のタイヤのような、極端な内減りにはならないように出来ます。

ローダウンする際は、必ず4輪ホィールアライメント測定調整を、お勧めします






category: 4輪アライメントサービス

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珍しい車両が入庫したので、「パシャ」と撮りました。  

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ディアブロVTロードスター
ディアブロの後期モデルで、ロードスター、希少車両ですね
VTとは、4輪駆動の意味です。
約20年前の車両になります。



先日もお伝えしましたが、只今、工場内、大変作業が混んでいます。
特に、重整備が混んでいて、工場内にはいくつも降ろしたエンジン等がバラバラにして置いてある状態です。

重整備のご依頼で入庫待ちや部品待ち等、待っていただいているお客様には大変ご迷惑をおかけてていますが、
順番に一生懸命頑張っているので、もう少しお待ちください。

よろしくお願いいたします。
ピットクルー稲積

category: ブログ

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FIAT500 3ペダルマニュアルミッション修理  

フィアット500の入庫です。
3ペダルマニュアルミッション車で、197685km走行

オイル漏れと異音での入庫
エンジンとミッションの間より、オイル漏れが確認出来ました、明らかにギヤオイルの臭いがします。
とりあえず、ミッションを降ろさないと、ピンポイントでオイル漏れ箇所が判明しませんね

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フライホィールの周りまで、オイルでボトボトです。


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ミッションのベルハウジングの中も、オイルでボトボト
クラッチもオイルでボトボト、クラッチにオイルが浸み込んでいます。

よく見ると、最近クラッチキットを交換した形跡があります。


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ベルハウジングケース内、中央のスプラインになっている、インプットシャフトのセンターがズレています
ここから、ミッション内のギヤオイルが出てきたのが原因です。



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↑早速、ミッション本体をが、全バラ状態

↑一番大きなケースが、エンジンに取り付く方で、ベルの形をしているので、ベルハウジングケース



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↑デフと、メインシャフト
この中にカウンターシャフトは写っていません



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↑メインシャフトのアップ
向かって左がエンジン側、スプラインのところでクラッチがスライドします
メインシャフトの左のベアリングがバラけています


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↑メインシャフトのベルハウジング側のベアリングが飛んでいた為、偏心して回り、シールがちぎれて、オイルが漏れました。



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その他、メインシャフトの反対側のベアリングや、カウンターシャフト両方のベアリングもガラガラいっていましたので交換。




category: フィアット

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FIAT500 ディアロジック、セミAT ミッション不良修理  

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フィアット500
不動車にて入庫しました。
ミッションのシフトが入らないので、動かないようです。

この車両は、ディアロジックミッションです。メーカーによって呼び方は違いますが、セミオートマですね

早速、テスター診断
ハイドロリックユニット不良、マイクロプロセッサー不良と、故障メモリーは確認できました。

ハイドロリックユニット(ディアロジックAssy)より、セミAT作動油が漏れていて、オイルレベル不足不良でした
ディアロジックオイルを補充して、テスト

レリーズシリンダーの動作が確認出来ました。
しかし、シフトの作動はしません。

テスターにて、各実測値の確認
インプットシャフト及びアウトプットシャフトの回転数を確認
クラッチが切れていない事を確認しました。


ここまで診断して、クラッチキット交換前提で、とりあえずミッションを降して確認する必要があります。


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早速、ミッションを降ろしました
クラッチキットを交換します。





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↑ミッションAssyです。
こうしてみると、一般的なFF車の3ペダルマニュアルミッションと、ほぼ同じ形をしています。

ミッションケースから出ている黒いレバーがクラッチレリーズレバーです。
これを油圧にて自動で動かして、クラッチを切っています




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↑クラッチのレリーズベアリングを押して、クラッチカバーを押し、クラッチが切れます
この状態で、レリーズレバーを手で動かすと、動きが重たい?



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↑クラッチレバーシャフトが割れていました










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↑ディアロジックAssy 
これは、3ペダルマニュアルミッションベースにて、
クラッチペダル操作とシフトレバー操作を、このディアロジックユニットで、油圧自動で操作させます。

今回このディアロジックAssyからオイル漏れがありました。
この部品は、211900円、オイルが減るとまた動かなくなる可能性がありますが、今回は交換保留となりました。


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↑この四角い穴のところに、ディアロジックAssyが取り付き、シフトチェンジをします。

category: フィアット

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