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ピットクルー ブログ 2

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C63 エンジン本体修理  

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C63AMG
ダウンサイジングご時勢なので、排気量ダウン+過給機が流行していますが、AMGも例外ではありません。

そんな中、通常AMGモデルは、標準のメルセデスのエンジンをチューニングしてパワーアップする手法ですが、
このM156エンジンは、NAで6.2リッター大排気量エンジン、
最初で(たぶん)最後の、エンジンブロックまで、AMGモデル専用エンジンになり、
今後未来まで、名機となりうるエンジンではないかと思います。

今回の症状は、アイドリングでエンジンをかけている時、突然白い煙がマフラーから出て、エンジンストップ!したらしい、
トラック積車で引き取りに行き、入庫時には、もうエンジンがかからない状態で、
なおかつ、セルモーターも回らない状態でした。

オイルレベルゲージやオイルフィラーキャップの中を見ると、エンジンオイルはカフェオレ状態!
クーラントが混入している ようだが、なぜ、セルモーターが回らないのか?
クランクプーリーを長い工具で回しても回らず、ロックしているようでした…

焼けているのか?エンジン本体アウトか?

全プラグを取り外して、セルを回すと、プラグホールより勢い良く、カフェオレが飛び出してきます。
シリンダーの中に液体が満タンに充満して、圧縮出来ず、クランクが回らなかったようでした。
一歩間違えれば、最悪、ウォーターロックを起こして、コンロッドが曲がってしまうところでした。

全シリンダーの中のカフェオレを、綺麗に吸出し、プラグを取り付け、
再度セルを回すと、マフラーからモクモク煙幕をあげて、エンジン始動!
長くかけれませんが、エンジンの音・調子も悪くない様です。

↑今回は、工場の天井クレーンにて、エンジン本体を取り外します。











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↑エンジンが降りました。

エンジン向かって左が前方、右が後ろミッションが取り付きます。
V8エンジンなので、片バンク4気筒づつ
ダイレクトイグニッションコイルが4つ並んでいますね。

ヘッドカバーを見ると、一番前のイグニッションコイルより前のスペース、通常タイミングチェーンのスペースが大きく見えます?




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インマニAssyその他を取り外しました、V8の美しいエンジン本体の形が見えてきました。

インマニの中に、例のカフェオレが溜まっています。
クランキングした時に、インテークバルブより逆流したと思います。



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↑ヘッドカバーが外れました。
最近は、BMWのようにバルブトロニックが付いていたり、VWのようにヘッドが2層構造だったりして、カムキャップ(カム軸受止め)がヘッドカバーと一体だったり、複雑な造りのヘッドがあるのですが、このM156エンジンは、IN・EXカム先端にカムアジャスターはあるものの、比較的オーソゾックスな造りですね。






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↑恐らくヘッドガスケットが抜けて、水とオイルが混ざり、シリンダーの中に侵入している為、
左右のヘッドを取り外す為の準備を進めます。




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↑最初に疑問だった、ヘッドカバー前方のスペースの理由は、クランクとカムスプロケットの間を、一度チェーンからギヤに変換して伝達しているからでした。




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↑左バンクの、ヘッドが外れました。
さすが、6200ccでV8、ピストンが大きいですね。



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↑外れた、ヘッドボルト!
今回、ヘッドガスケットが抜けた原因は、これです!

ヘッドボルトの頭が2本、折れていました。

他にも、数本緩んでいました。

これが原因で、ヘッドガスケットが抜けたと思われます。
錆びているようにも見えます。
恐らく、材質の問題で、オーバーヒートではないでしょう。



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エンジンブロック内、シリンダーの周りは、ウォータージャケットと言って、冷却水に包まれています、
写真ではわかりにくいのですが、このエンジンブロックをよく見ると、ヘッドボルトがウォータージャケットに浸かっています
通常のエンジンは、ヘッドボルトのヘッドガスケット面とメスネジ山の間には、このような空間はないと思います。

だから、錆びたのでしょうか?
気休めかもしれませんが、予防策としては、クーラントを濃いめにした方がいいかも?



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↑ヘッドの面研も仕上がってきたし、組み上げていきます。
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A7 ミッション修理  

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アウディ A7
ミッション不調 修理依頼

早速試運転、かなり症状が重篤です、
試運転に出て、5分程度経過してから、クラッチが滑り出したり、変速ショックが出たりしだします。
注意して走ると、4速に入らないようです、3から5速に飛び越したりします。
ギヤの警告が表示され、リバースに入らなくなります。
エンジンをかけなおしても、復活しません。

会社に戻ってから、テスター診断
故障メモリーの内容は、「電気的故障」、「ギヤアクチュエーター1」、「ギヤアクチュエーター2」、がありました。

雰囲気悪いですね~

クラッチも滑っているようなので、最悪ミッション本体交換の可能性も充分あります。

修理工場の立場で、見積り・修理方法としましては、
A案 ミッションAssy交換        ミッション本体が¥1924000で、 総合計¥2350000
B案 メカトロニクス交換        メカトロニクスが¥434000で、 総合計¥496000
C案 メカトロニクスリペアキット交換 リペアキット(基盤)が¥77000で、総合計¥192800
になります。

今回は、症状がひどく、滑りや4速に入らないとかあり、A案の可能性も充分ありました。
修理工場の立場から、A案のミッションAssy交換で見積もりした方が、リスクは少ないでしょう。
また、クールな考え方をすれば、この車両の現在の価値は、250万円程度です。
こだわりや愛着もあると思います、悪い癖ですが、修理工場としては、念頭に置いとく必要があります。

過去の症例では、メカトロニクスを交換して、ミッションが直り納車、1か月後再発して、ミッションAssy交換になった事例もあります。

今回の依頼者は、業者さん(中古車屋さん)です、
以上、上記の事情と3つの見積もりを、お客様に充分わかりやすく説明させていただき、ご相談させていただきました。





A7 2
この車両のミッションは、アウディ風にいうと「7速Sトロニック」、いわゆる、デュアルクラッチミッションです。

ディアルクラッチミッションとは、2組の湿式多板クラッチとメカニカルギヤ組み合わせで、
単純にいうと、3ペダルマニュアルミッションの、乾式クラッチ部を湿式多板クラッチにして、奇数ギヤと偶数ギヤのクラッチを受け持ち、その受け渡しで、変速していく方法です。


↑写真は、ミッションのオイルパンをめくり、メカトロニクスAssyを降ろしたところです。






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↑写真は、メカトロニックAssy、従来のオートマチックミッション風に言うと、バルブボディ
その黒い部分が、メカトロニクスリペアキット、基盤(エレクトロニックプレート)

弊社では、最近、アウディのデュアルクラッチミッションの修理台数が多く、
今回と症状と故障メモリーは違いますが、メカトロニクスリペアキット交換のみで直ることが多いです。


上下に並んだ、アクチュエーターは、メカニカルギヤ方向に向き、ギヤの入れ替えをしているようです。

ひょっとしたら、症状と故障メモリーから、4速ギヤのアクチュエーターが動いてなかったかも?




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実は、お客様に、事情・リスクを説明し、3つの見積もりを提案、ご相談させていただいている間に、
事後報告ですが、メカトロニクスリペアキット(基盤)を発注して、交換作業をしていました。

A案とC案とでは、修理金額に大きな違いもあり、また、僕の中では、C案で直る可能性があるような気がして、
一か八か、空振りのリスクはありましたが、もし空振りなら、弊社で新品のメカトロニクスリペアキットをテスト用として、在庫で置いとく覚悟で、発注しました。


今回は、メカトロニクスリペアキット交換で、解決しました。


いつも、うまくいくわけではありませんが、今回の一か八かは、いい結果でした。






category: アウディ

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