FC2ブログ

ピットクルー ブログ 2

堺市で輸入車専門 車両販売、整備・修理、鈑金・塗装、カスタム

ミッション、オーバーホール  

メルセデスベンツ G320 ショート
ショートというところが、通ですね
軽快な乗り味が、面白いです
真のオフロードカーは、悪路走破性・機動力からショートボディの方が、本格的です。
しかし、市場では、ロングボディばかり、
日本正規輸入されなくなってから、だいぶ経ちますね。
ショートボディも、贅沢でおしゃれですね

ミッションの修理です。
バックが入らなくなった症状です。

生産されて30年以上経過する、Gクラスですが、
今回の修理車は、G320
‘96.3.21.生産、20年前の車両で、
今はベンツでは存在しない、直列6気筒エンジン
ミッションは、ベンツ内製、機械式4速オートマチックミッションです

機械的オートマチックミッションとは、
アクセルの踏む量(スロットルワイヤー)と車速(ガバナ)の2大要素に、エンジン負荷(インマニバキューム)を、
油圧に置き換えて、それぞれのバランスにて、
変速点や締結強さを変化させている、ミッションで、
現在の電子制御ミッションよりも、複雑だと思います。

CIMG6267.jpg
↑いきなり、ミッション全バラ、なにも無くなった、ミッションケース
写真は、上下逆さまになった状態、今からミッションケースを洗う予定の写真です。

逆さまですが、写真向かって左が、フロント方向エンジン側です。

ミッションケース側面の大きな2つの穴は、2つのバンドブレーキ締結用のピストンシリンダーになります。
懐かしいですね。




CIMG6266.jpg
↑これは、トルクコンバーターを外して、一番最初にバラす、オイルポンプ部、
写真向かって右の、王冠のような形のパーツは、
今回問題の、バッククラッチ用、ピストン部
その王冠形のパーツの中心部を、よく見ると、黒いゴムのシールが一部欠けているのがわかります。

これは、当時の機械式4速ミッションの定番の故障内容で、
バッククラッチが減り、そのバッククラッチを締結するのに、バックピストンに油圧がかかると、バッククラッチが摩耗しているので、ストロークが長くなり、ピストンが飛び出ます、飛び出た時に、シールが切れます。
シールが切れると、油圧がリークし、締結できなくなるので、バックしなくなります。

では、なぜ、使用頻度の少なく、ゆっくり動くバックが一番先に摩耗するのでしょう、
それは、普段前進の際は、バッククラッチには油圧がかかっておらず、フリーですが、
本棚に立てかけているようなしくみで、バッククラッチは、擦れているわけで、
それの対策で、フリクション(クラッチ)プレートとサンドウィッチの、スチールプレートには、ヨウシャという艶消しサラサラの加工がほどされていますが、
前進の際でも、擦れているので、ヨウシャというコーティングが、磨かれツルツルになり、ガラスとガラスの間の水のように、張り付きます、すると、前進時でもバッククラッチは喧嘩するので、バッククラッチは摩耗します。

こうして、一番先にバックしなくなるという、症状になります。



CIMG6264.jpg
↑フリクション(クラッチ)プレートとスチールプレートが交互にサンドウィッチ状になったのが、一組のクラッチ
フリクションプレートが完全にズル剝け・摩耗し、スチールプレートは焼けています。

B2バンドブレーキが見えます、
高価なパーツなので、損傷が無い場合は、再使用したいのですが、今回は、バンドブレーキを2つとも交換しました。





CIMG6265.jpg
↑写真は、K2クラッチドラム、
この中に、一組のクラッチと、ピストンが入っています。

ドラムの外壁が焼けていますね、
これは、B1バンドブレーキとの摩擦です。
B1バンドブレーキは交換しますが、ドラムは高価なので現物修正する事が多いのですが、
今回は、現物修理不可、替りに修正済み中古品を使いました。




CIMG6263.jpg
ミッションケース内、パーツ全バラ状態

















CIMG6269.jpg
今回は、スラッジが多く、
ピストンの引っ掛かりや、バルブボディ内の通路の詰りがあるといけないので、
バルブボディのオーバーホールをしました。

これだけでも、3~4時間かかります。






CIMG6271.jpg
↑アリの巣のような、バルブボディは上下、2ピースに割ると、
中には、砕けた樹脂片がありました。

どこの破損した部分は探しました。







CIMG6302.jpg






CIMG6303.jpg
↑樹脂製ソレノイドバルブが、割れて欠けています。






CIMG6305.jpg

今回は、20年経過車ということもあり、経年劣化により、当時の通常4速オーバーホールの時より、追加部品が多数かかってしまいました。
スポンサーサイト

category: ベンツ Gクラス

tb: 0   cm: 2

コメント

いつもブログ楽しみにしております。
外した部品の仕分けに小波トタンを使うのは素晴らしいアイデアですね。
作業する人の段取りの良さが伝わってきます。

元メカニック #- | URL
2016/05/21 21:05 | edit

元メカニックさん、コメントありがとうございます。

バルブボディオーバーホール時に、波トタンを使用するのは、
僕は、25年ぐらい前より使っていますね。
バルブボディオーバーホールだけで、3時間程度かかり、
細かい仕事で集中するので、疲れます。


ピットクルー稲積 #- | URL
2016/05/24 15:41 | edit

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://inazumi1723.blog.fc2.com/tb.php/319-06badca6
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

最新記事

カテゴリ

月別アーカイブ

最新コメント

最新トラックバック